街角フェロモン No.05 掃除娘

No.05 掃除娘

美容院とか喫茶店とかで、
開店前に店の前をホウキ持って一生懸命掃除してる子、
好きですよ結構。

出勤途中のサラリーマン達が無神経に落としていったタバコの吸いガラやゴミを、
文句も言わず腰をずっと曲げながら黙々と掃き続けるそのけなげな姿。
しばらくその光景をじっと眺めてたりする自分に気がつきます。

ただしそれは、胸の大きく開いた服を着てる子が掃除してる時だけ。

前かがみになって、胸の谷間が見えちゃってるのにも気づかずに、
せっせと掃除してる子、いいですよ。

もう用事もないのにその子の前行ったり来たりして、

「なんとかして見えるトコまでは見てやる」

みたいな感じで、ここらへんは男としての基本動作ってやつですね。

でも髪の毛がロングの子って、
体の前に髪の毛たれてきちゃって、
斜めの位置からだとイマイチ胸の谷間が見えないんですよね。

やっぱりこういう時は正面っスよ正面！

だからそんな時は、

「君、ホウキ係！僕、チリトリ係だよ！」

とか言って、掃除手伝っちゃいたくなりますよね。

もう目の前に胸の谷間ですよ！
でもって、左手でチリトリ持ちつつ、右手でこっそり新しいゴミ落としてくの。

「この幸せが少しでも長く続きますよーに」

なんて祈りながら。

こういう時のホウキも、
なるべく前かがみ率が高くなるように柄の短い物を使って欲しいものです。
短い物ほど可です。

決してレレレのおじさんみたいなのはダメです、念の為。

あと、店の前に水をまいてる光景もよく目にしますよね。
歩いてる人に水をかけないように気を配りながら。

でもたまにかけちゃったりした時なんか、
そりゃあ必死で謝ってくれたりなんかして（一応、設定は花屋の女の子なんかで）。

きっと今、この子の頭の中は僕に謝る事でいっぱいなんだ。
君の頭の中は僕でいっぱいなんだぁ！なんて考えると、ちょっぴし幸せです…。

じゃあ今度は、ズボンごと最初から濡らしておいて水がかかったフリして、

「乾くまで店の奥で脱いで休んでってください」

なんて事を期待して、さらに想像はつき進み…。

アブナイっスよ、こんな事ばっかり考えてる人間て。
やっぱエッチマンガ家になって正解でしたね雪見野は…。しみじみ…。

「コットンコミック」１９９６年６月号より