街角フェロモン No.45 試着室

No.45 試着室

デパートとかの洋服売り場って、
メンズコーナーとレディースコーナーが、
大抵フロアごと別れてて、
まず男はレディースフロアに足を踏み入れることってないですが、
通り過ぎることくらいはありますよね。

で、その通り過ぎる時、
店の奥の試着室なんかに靴が脱いで揃えてあったりするのを見つけると、
なんだか妙に興奮するんですよ、雪見野は。

「はたして、試着室の中ではどんな女の子が着替えてるんだろうか？」

とか、

「今、どの辺まで脱いでんだろうか？」

とか、いろんな妄想が頭の中を駆け巡るわけですよ。

もう、着替え途中の子が、
自分の半径１０メートル以内にいるってだけで、
なんかとってもスケベな気分になるんですね。

ひょっとしたら何かの弾みでカーテンが外れて、
下着姿の女の子がキャーッ！
…なんて光景が見られるんじゃないかと思って、
つい店の前を行ったり来たりしてしまう自分。

そんな事ばっかり考えてるから、
想像力が異常に鍛えられますね、試着室の前ってのは。

とにかく、
中で何が行われているかわからないからドキドキするんですよ。

着替えが行われていることはたしか。

でもそれ以上は自分の想像力のみ。

手がかりは残された靴のみ。

その靴から、
その子の服装、髪型、顔、性格までもプロファイリングしなければいけない…。

う～ん、気分はまるで「羊たちの沈黙」。

試着室も、
ジーンズショップとかスーパーのスポーツコーナーとかって、
男女兼用になってるとこって、たまにありますよね。

自分が入ろうと思った試着室の隣の試着室に、
すでに人が入ってて、脱いである靴が女性モノだったりした時って、なんか興奮。

思わず、
中に入った瞬間から、隣との仕切りに耳そばだてちゃいますよ。

服のこすれる音聞こえるだけでドキドキしちゃうの。

もう頭の中は、
誰だかわからないけどとりあえず可愛い女の子の着替え途中の下着姿でいっぱい…。

あと、同じ試着室でも、
先に誰か女の子が入ってた試着室に、自分があとから入る、
ってのも、なかなかいいですよね。

残り香とかあったりして、
その匂い嗅いでるだけで気持ちよくなってきたりなんかして。

おまけに、
長い髪の毛なんか落ちてたりしたら、もって帰ったりなんかして。

もうひたすら雪見野は、
試着室の中の女の子に幻想抱いてますが、
実際は違うんでしょうねぇ…。

ずれたストッキング直すのにガニ股になったり、
ズボン脱いだらオバチャンパンツ履いてたりとかするんでしょうねぇ。

やっぱり自分の妄想膨らませてる時が一番しあわせかも…。

「コットンコミック」１９９９年２月号より

■□■　雪見野ユキオ　■□■

■　街フェロ本編　目次　■
●　No.01～No.40

■　有料画像一覧　■
●　No.01～07
●　No.08～19
●　No.20～29
●　No.30～40

▽雪見野ユキオの電子書籍はこちらから▽
ＰＣ用
●　DMM（デジタルメディアマート）
●　電子書店パピレス

ケータイ用
●　ケータイ★まんが王国
●　DMM.ADULT 電子書籍

ブログランキングに参加中☆
よろしければ１クリックいただけると嬉しいです。
↓↓↓